生活習慣と心の健康
1.生活習慣とは
私たちは日々の生活の中で色々な活動をしていますが、毎日違う行動をとっているわけではなく、ある程度は決まった行動をしています。たとえば、起床や食事の時間は多少のずれはあっても同じような時間になると思いますし、通勤・通学などは基本的に同じ場所に行くと思います。
また、毎日同じではなくても食事の内容などは好みや食材の手に入りやすさによってよく食べるものがあるかもしれませんし、週何日、月何日という回数で定期的に運動を行っている人もいると思います。
このような日常生活の中で繰り返されている生活様式、傾向性を「生活習慣」と呼んでいます。生活習慣は食事、運動、睡眠など個人がどのような生活を送っているかを特徴づけています。
2.生活習慣と健康
生活習慣という言葉については、近年「生活習慣病」という言葉が各種メディアで取り上げられることが多く、聞いたことがある人も多いと思います。高血圧や糖尿病、肥満など身体の病気との関連で理解している人も多いのではないでしょうか。
しかしながら、生活習慣は心の健康や安定性にも大きな影響をもっています。不規則な食生活や睡眠が続くとイライラしたり物事に集中することが難しくなったりしますし、逆に運動をすることによって気持ちがすっきりすることもあると思います。またストレスを日常的に受け続ければ様々な精神症状が現れます(ストレスについて①)。
どのような生活を送っているかということは身体の健康だけでなく心の健康にも関連しており、心の調子が悪くなっているけれど原因がよくわからない、という場合には生活状況を見直してみることも大事なことになります。
3.自分なりの生活習慣
生活習慣が心身の健康にとってとても重要である、ということを述べましたが、注意点がひとつあります。それは身体の健康にとって良いことが心の健康にとっても良いことである、とは限らないということです(逆の場合も同様です)。
たとえば、身体に良いという理由で、ヘルシーだけれども美味しくない(まずい)食事を食べなければならないとしたら、食事をとること自体に嫌な感情を持つようになってしまうかもしれません。
もちろん、人によって優先順位は異なりますし、我慢してでも食べ続けなければならない状況もあるかもしれません。ただそれでも我慢をし続ければいずれ限界がきてしまうものです。そのため、自分のライフスタイルや健康状態、価値観などから「自分にとっての良い生活習慣」をつくっていくことが重要だと思います。
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「文責:川上義之
臨床心理士、公認心理師。病院や福祉施設、学校などいくつかの職場での勤務経験があり、心理療法やデイケアの運営、生活支援などの業務を行っていました。2019年に新宿四谷心理カウンセリングルームを開設、現在は相談室でのカウンセリングをメインに行っています」
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