外出自粛時の過ごし方を考えてみる
1.緊急事態宣言が発令されました
2020年4月7日に緊急事態宣言が発令されました。コロナウィルスの拡大を受けてのものですが、この宣言によって海外で行われているような都市封鎖や外出禁止などが行われるということではなく、基本的には今までと同様の外出自粛要請が継続されるということのようです。
宣言の発令によって各要請に法的根拠が生じること、物品や土地・施設の利用に強制措置がとれるようになることなどが新たに可能になりますが、多くの人にとっては現状と大きくは変わらないと思います。
そう考えると今回の非常事態宣言はより強く危機意識をもって感染を防ぐために行動してほしいということではないかと思います。手洗い・消毒の徹底、密集・密接・密閉の状況を避けること、不要不急の外出を控えることなどを通して感染予防を心がけることが大事なのだと思います。
2.自粛状況下で自分ができること
現在、休校対応や在宅勤務、外出の自粛などによって自宅で過ごす時間が増えている人が多いと思います。自宅で長時間過ごし続けることに特別ストレスを感じない人もいるとは思いますが、ずっと家に籠って過ごしているというのは多かれ少なかれストレスを感じるものではないでしょうか。
インターネットで検索してみると、自宅でどんなふうに過ごしたらいいかについて色々な提案がされていますが、同じ状況が続いてしまうと生活にメリハリがつけづらくなりますし、そうすると気持ちが段々とダレてしまったりイライラした気分状態になりやすくなるかもしれません。
そのため自分で意識的に生活や気持ちにメリハリをつけていくことが大事になると思います。どのようにメリハリをつけるのが適切かは人によって違うとは思いますが、たとえば、1日あるいは1週間の生活をどう過ごすか計画を立ててみるとか、普段自分がしないような活動に挑戦してみることなどが考えられます。
また、外出自粛が要請されていますが、全く外に出てはならないというわけではありませんし、外出する際に重要な事は、人が集まる場所を避ける、人と距離を空ける、しっかりと換気をする、の条件を守ることだと思います。大事なことは自分が感染するリスク、他人に感染させるリスクに注意を払うことです。自粛と言われてしまうと「できないこと」に注意が向きがちですが、その状況で「できること」は何かを考えてみることがストレスへの対処に重要だと思います。
3.感染拡大防止と健康維持の両立
感染が拡大している現状には強く不安を感じるものだと思いますし、その状況にじっと耐え続けるというのはなかなか辛いものです。また、自粛状況では活動への意欲を抑えなければならないこともあります。強い不安を感じ意欲を抑制している状態が続いているのは心にも身体にも大きな負担になります。
しかし、その負担から解放されるには感染拡大の抑え込みが必要であり、そのためには一人ひとりが感染拡大防止のための行動をとることが重要になります。
一種のジレンマの状況ではありますが、負担を軽減し健康を維持することと、感染拡大防止の行動をとることはどちらも非常に重要なことです。そのため感染拡大防止の行動をとりながらどう健康を維持できるかを考えることが必要です。
もちろん、生活状況や経済的な状況、職業や住んでいる地域など、状況は一人ひとり異なるため一概にこうすればいいというのは難しいですが、国や自治体から感染拡大防止のための指針は示されているため、その指針を取り入れながら自分にできることはどんなことがあるかを考えていくことが大事なことだと思います。
______________________________________________
前のブログ記事:免疫系に対する心理的な影響
次のブログ記事:外出自粛時の過ごし方を考えてみる②
カウンセリングをご希望の方はご予約ページからご連絡ください。
______________________________________________
「文責:川上義之
臨床心理士、公認心理師。病院や福祉施設、学校などいくつかの職場での勤務経験があり、心理療法やデイケアの運営、生活支援などの業務を行っていました。2019年に新宿四谷心理カウンセリングルームを開設、現在は相談室でのカウンセリングをメインに行っています」
______________________________________________
新宿・曙橋でカウンセリングルームをお探しなら新宿四谷心理カウンセリングルームへお越しください