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2021.04.05

自律的に行動すること

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  1. 1.自律する欲求
  2. 2.自律と自立
  3. 3.自律と他律

1.自律する欲求

 最近ではあまりなくなったのですが、特に子どもの頃、今からやろうとしたことを、人から「やりなさい」と言われて、”今からやろうとしてたのに!”とイラっとしたりやる気が萎えてしまうということがありました。

 当時はやろうとしたことを「やりなさい」と言われただけで、何故それほどイライラするのかよくわからなかったですが、何か相手が自分をコントロールしようとしているように感じられたのかもしれません。

 人には自分のやるべきことを自分で決めたいというような、自分の自律性を求める欲求があるように思います。自分が持つ価値観や信念、行動する目的など、自分の意志によって自分をコントロールしたいという欲求があるために、他者によってその自律性が侵害されたと感じた時に怒りを感じるのだと思います。

 自分が自分をコントロール出来ているという感覚は自己効力感や自尊感情とも関連しており、心理的な健康にとってとても重要な要素です。自律している感覚は自分に自信を持つことにつながりますが、自律している感覚が持てない状態が続くと、不安感や無力感が高まり、情緒的に不安定な状態になってしまうかもしれません。

 『目標を立てること』のコラムでも述べましたが、たとえ小さなことであっても何かしら今の自分が出来ることを自分の意志で行うことが自律性の感覚を高めることにつながりますし、それを継続することで心理的な健康状態を向上させることにもつながっていくと思います。

2.自律と自立

 自律と似た言葉で自立という言葉があります。どちらかというと自立の方が一般的かもしれません。両者の違いはわかりにくいかもしれませんが、自立が物質的な意味合いを含む言葉であるのに対し、自律は心理的な意味合いを含む言葉であると言えると思います。

 自立は大きく分けて身体的自立、技能的自立、経済的自立があります。身体的自立はトイレや着替えなどの身辺処理を自分で行えるようになることです。技能的自立は勉強や仕事などで学習した内容を自分で実施出来るようになることです。経済的自立は金銭的な面で自分の生活を成り立たせることです。

 自律は上でも述べたように、意志や価値観、自己コントロール感など自己の内面に関係するものです。言葉を変えると、心理的な自立と言えると思います。自分の行動は自分が選択した結果である、自己の主体性が自分自身によって守られている、といった感覚を持っていることです。

 自律も自立も全ての人にとって同じ到達点が目標になるわけではなく、また一度達成された自律・自立がそのままずっと維持されるわけでもありません。たとえば、怪我や病気によって一時的にそれまで独力で出来ていたことが独力では出来なくなることはあり得ます。自分にとって自律・自立とはどんな状態であるのかは人によって異なってくると思います。

 自律と自立は相補的な関係にあります。自律の感覚が強まることで自立に向けた行動が増えていくと思いますし、逆もまた同様だと思います。一方のじりつを促していこうと考えた場合、他方の自律についてもその時の状態をしっかりと見極めていくことが大切だと思います。

3.自律と他律

 自分の意志によって行動することは自律ですが、他人の意志によって行動することは他律です。自律的に行動しないことと他律的に行動することは同じことを指しているようにみえますが、必ずしもそうではないと思います。

 最初に、『やろうとしたことを「やりなさい」と言われてイラっとした経験』について書きましたが、何をすれば分からない時などは「やりなさい」と指示をもらうと、むしろ安心するということもありました。

 自律的に行動できない感覚が長く続くことで心理的な健康を損なう可能性があることは述べましたが、それと同様に他律的に行動させられているという感覚が長く続いてしまうと、(他律的な決定とは異なる)自分の決定に自信を持つことが出来ず他者依存的にならざるを得なくなってしまい、結果的に自律的に行動することが困難になってしまうのだと思います。

 心理的な健康にとって自律しているという感覚は重要ですが、それは他律的な行動を排除するということではなく、両方の感覚がある個人の中でバランス良く混在している状態が健全な状態なのではないかと思います。

 良いバランスは個々人、年齢、置かれた状況等々によって変わってくるものでだと思うので、今の自分にとっての良いバランスを探していくことが重要です。

 ただ、自律している感覚が強すぎて困ってしまうということはあまりないと思いますので、自律出来ていない感覚、他律的すぎる感覚を和らげ、自律している感覚を広げていくことが必要になることが多いと思います。

 具体的な方法を提示することは難しいですが、行動の有無に関わらず自分(あるいは相手)の意志を尊重すること、継続して達成出来る目標を設定することなどが自律的感覚を広げていく取っ掛かりになるかもしれません。

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