不安を掘り下げてみること
1.不安について考えてみる
不安感が強くなることは誰にでもあると思います。時には不安感が強くなりすぎて眠れなくなってしまったり、身体的な不調を来たしてしまったりすることもあるかもしれません。
そんな時には没頭できるような活動を行うことで不安を遠ざけたり、気分転換をすることで不安を紛らわせたりすることも効果的だと思います。
ただ、それらの方法がうまくいかない時には、いっそ自分が抱えている不安についてじっくり考えてみることもひとつの方法だと思います。
自分が感じている不安に考えを巡らせてみることで、抱えている不安がどんなものかわかるかもしれませんし、その不安にどう対処したらいいか、その方法が見つかるかもしれません。
2.考える点を整理してみる
さて、不安について考えてみるといっても、何をどう考えたらいいのか、なかなかわからないかもしれません。不安は漠然とした感覚だったりしますし、正体がはっきりしないことも多いと思います。
そのような時は考えることを整理しながら進めていくことが大事だと思います。以下にいくつか箇条書きしてみたいと思います。
・その不安に人や場所など対象があるかどうか
・不安を感じるような出来事があったか、これからあるか
・(将来的に不安を感じる出来事が起こるとして)実現性はどの程度か
・自分の対処能力をどう捉えているか
・頼ることができる人がいるかどうか
等々
不安を考える視点は他にも色々とあると思いますが、人それぞれ考えやすい視点の持ち方などがあると思いますので、自分なりの方法を探してみてください。
3.不安と自分の特性との関係
不安が強まってしまう時は、これからのことがうまくいかないのではないか、何か悪いことが起こるのではないかなど、ネガティブな思考に陥ってしまっていることが多いように思います。そのような状態のまま不安について考えてしまうと、より悪い方向へ考えてしまうかもしれません。
そのため不安について考える時には、意識的にポジティブな方向に考えるようにしたり、あるいは良い悪いという判断を下すことなく客観的に不安について考えたりすることが重要になります。
不安の特徴次第では、現実的ではないかもしれないと考えるようになって気にならなくなるということもあるかもしれません。
また、不安が強くなりやすいかどうかは性格傾向や価値観など個人がもつ特性とも関連しています。不安について考えていくことが自分自身について理解を深めるきっかけになることもあるかもしれません。
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「文責:川上義之
臨床心理士、公認心理師。病院や福祉施設、学校などいくつかの職場での勤務経験があり、心理療法やデイケアの運営、生活支援などの業務を行っていました。2019年に新宿四谷心理カウンセリングルームを開設、現在は相談室でのカウンセリングをメインに行っています」
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