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2024.11.09

定められた型を身につけることと型にはまらない独自性を探求すること

index

  1. 1.姿勢の重要性
  2. 2.こころを整えることと姿勢
  3. 3.自分に合ったやり方を探していくこと

1.姿勢の重要性

 子どもの頃に家や学校で、猫背になっている時に”背筋を伸ばすように”と注意を受けた覚えのある人もいるかもしれません。背中が丸まっているよりは背筋が伸びていた方がシャキッとしているように見えますし、作法や行儀の問題として姿勢を正すということを教えられていたのだと思います。

 ただ、姿勢の重要性はそうした作法や行儀のことに留まりません。たとえばスポーツや武道では正しい型の姿勢を身につけることで、より理に適った動きができるようになります。また身体の緊張を和らげたり呼吸を楽にしたりする時などは、姿勢によってそれがしやすくなったりしにくくなったりすることもあります。深い呼吸をしようとする時に肺が圧迫された姿勢をとっていては深呼吸は難しくなります。

 初心者が技術や技法を身につけていく時には、まず最初に特定の型を覚えていくことから始まることが多いと思います。スポーツでも武道でも動作や姿勢を研究していく中でより成果を上げやすい形が見出され、それが一連の動きの流れである型として定着してくるのだと思います。

 こうした型は時間をかけて練り上げられてきたもので、多くの人にとって技術や技法を身につけやすいように整えられているのですが、あくまで多くの人であって全ての人にとって適切なものとは限りません。型通りにやっていては十分に身につけることができず、自分なりの方法を試したらうまくいったということもあると思います。

 型通りに進めていくことも大切ですが、時にやり方を変えてみることが重要になることもあります。

2.こころを整えることと姿勢

 心理状態を安定させたり、集中力を高めたりする方法としてマインドフルネス瞑想というものがあります。静かな状態で自分の呼吸に意識を向け続けることで心身の状態を改善させていくものです。効果が証明されており比較的日課として取り入れやすいものではあるのですが、じっとしていることや集中が難しい人には取り組みにくいことではあります。

 ただそうした傾向のある人が全くできないということではなく、瞑想時の姿勢によってやりやすさが異なるという研究が発表されていました。

マインドフルネス瞑想における姿勢の重要性を科学的に実証 ~注意欠如・多動症(ADHD)傾向の高い人にも取り組みやすい実践に~
(立命館大学プレスリリース(PDF))

 この研究は題名の通りADHD傾向の高い人にとって瞑想を行いやすい姿勢を見つけるための尺度を開発することを目的としたもので、ADHD傾向の高い人を多動・衝動型、不注意型、混合型の3つの群に分け、それとADHD傾向のない人を加えて比較研究を行っています。

 尺度開発の途上にあるようなので、集められたデータはまだそれほど多くはないようですが、多動・衝動型の人は背筋を伸ばして、あるいは仰向けの姿勢が瞑想を行いやすく、猫背では行いにくく感じるということでした。また混合型の人は多動・衝動型と比べて背筋を伸ばした状態では瞑想を行いにくく感じるということです。

 個人的に興味深いと思ったことは、脱力すると背中が丸く猫背になってしまいますが、それよりも背筋を伸ばすような少し力みのある状態の方が瞑想を行いやすいと感じていたことです。必ずしも身体の力を抜いてリラックスした状態が瞑想をしやすいとは限らないということだと思います。

 今後データが増えてくると結果も変わってくることは考えられますが、瞑想という同じことをしていても、その際の姿勢によって行いやすさが違ってくることはあるようですし、特に瞑想することが難しいと感じる人ほど姿勢が重要になってくるのかもしれません。

3.自分に合ったやり方を探していくこと

 姿勢というと身体の使い方のことと思うかもしれませんが、今回取り上げた姿勢と瞑想の関連性からもわかるように、身体の姿勢のあり方が意識の集中のしやすさなどの心の状態にも影響を及ぼします。逆に心の状態が姿勢に現れることもあります。たとえば、気分が落ち込んでいる時には背中が丸まって俯きがちになるかもしれません。

 心の状態を整えるためにまずは身体の姿勢から見直してみることが役に立つこともあると思います。ただ今回取り上げた瞑想に限りませんが、実施自体は簡単にできることであっても、身についたものにするためには反復して続けていくことが大切です。

 何かを新しく始める時には、当然ながら誰もが初心者ということになりますが、その際に何も手引きがない状況では何から手をつけたらいいかわかりません。そういう時にはやはり決められた型、他の人もやっていることから始めてみるといいと思います。最初のうちは自分に合っているかどうかはあまり考えずにしばらく続けてみて、一通りの流れを覚えて慣れてきたら、自分のやっていることを振り返って、合わないところは変えて合うところはそのままというふうに、少しずつ自分なりの型をつくっていけるといいのではないかと思います。

 平均的な方法が最もぴったり合うということもありますが、やはりそれぞれ違いはありますし、人によっては平均から離れた方法がぴったり合うこともあります。メジャーリーガーの大谷選手はアッパースイングをしているようですが、以前はアッパースイングは良くないスイングの仕方と言われレベルスイングに修正されたでした。もしかしたら今もそうかも?ただ実際に大谷選手はアッパースイングで結果を出しているわけですし、どちらがより優れているかということではなく、どんなやり方が自分に合っているかを、繰り返し練習していくことで探していくことが重要なのだと思います。

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「文責:川上義之
 臨床心理士、公認心理師。病院や福祉施設、学校などいくつかの職場での勤務経験があり、心理療法やデイケアの運営、生活支援などの業務を行っていました。2019年に新宿四谷心理カウンセリングルームを開設、現在は相談室でのカウンセリングをメインに行っています」

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