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2022.10.09

健康被害をもたらす低周波騒音を有効利用できる可能性について

index

  1. 1.音の効果
  2. 2.低周波音の影響
  3. 3.低周波音の有効な側面
  4. 4.低周波騒音対策の選択肢

1.音の効果

 私たちの周りには様々な音が溢れています。賑やかな場所にいる時にはもちろんのこと、静かな場所であっても呼吸する音や衣擦れの音など、自分が発する音もあるため、完全に無音な環境というのはないように思います。

 聞こえてくる音は心地よく感じる音もあれば、不快に感じる音もありますし、特に関心が向かない音もあると思います。好みや気分によって音に対する感じ方は変わってくると思いますが、人は音から何らかの影響を受けています。

 ある程度定着したために最近はあまり聞くことがなくなったのかもしれませんが、以前にヒーリングミュージック、ヒーリングサウンドが流行ったことがありました。あれはヒーリングの名の通り音楽や音によってリラックスやストレス緩和を目的としたものです。

 リラックスだけでなく、音の種類によっては気分を高揚させたり集中力を高めたりする効果のあるものがありますし、ホラーなどでは不安や恐怖を煽るために音が効果的に使われていたりもします。

 音を意図的に利用しようとする場合、音が影響を与えたい相手に聞こえていることが前提になることがほとんどですが、必ずしも聞こえている音だけが人に効果を及ぼすわけではなく、ほとんど聞こえていないような音が影響を及ぼしている場合もあります。

2.低周波音の影響

 人が聞こえる可聴域の下限域の音を低周波音、それよりも低い音を超低周波音といいます。低周波音は意識を集中しなければ聞き取りにくいほどの大きさの音で、通常その音が鳴っているとは認識されにくいものです。

 ただ、この低周波音に長期間曝され続けると色々な健康被害が生じることが報告されており、そのような健康被害をもたらす低周波音は特に低周波騒音と呼ばれています。

 低周波自体は身の回りの様々なものから生じています。たとえば、建物などの構造物や室外機などの設備機器、あるいは風などの自然現象です。それら低周波音の中でも空調室外機や冷凍機、給湯器などの電子機器が低周波騒音を生じやすいようです。

 低周波騒音によって起こる健康被害としては、頭痛、不眠、イライラ、めまい、動悸、身体のコリなど多岐に渡ります。ただ、低周波音は認識されにくいため、低周波騒音が原因となっている場合にはそれが特定されにくいようです。

3.低周波音の有効な側面

 上記のように低周波騒音は様々な健康被害をもたらすことが知られており、そういった負の側面がクローズアップされることが多いですが、以下の研究のように低周波音が有効利用できる可能性を検証した研究も報告されています。

低周波騒音に含まれる血流改善効果を持つ音成分の発見
(名古屋大学プレスリリース)

 低周波騒音から抽出した音成分を被験者に短時間曝し、その影響を調べたところ、手足などの抹消組織の血流を改善する効果があることがわかったということです。

 また、人にヘッドフォンで音を聞かせても効果はないこと、内耳の機能していないマウスにも血流改善効果があったことなどから、この血流改善効果は内耳を介したものではなく、血管内の細胞が関与していることが明らかになったということでした。

 今後は健康改善に利用可能な音成分の更なる抽出や改善効果が大きくなる刺激時間の検証などが重要ということでしたが、この技術が実用化されれば、運動や服薬が難しい人にとって、音で血流改善ができるかもしれないというのは大きな可能性と思います。

4.低周波騒音対策の選択肢

 低周波に限らず音は身の周りに溢れていますし、音が空気の振動であることを考えれば、たとえその音が聞こえていなかったとしても人に何らかの影響を与えることはあり得ることのように思われます。

 ただ、音を利用するにしても、音に対策を講じるにしても、その音が生じていることが認識できなければ対処することは難しいです。そのため音が人に対して大小の影響を与えていることを頭の片隅に留めておくことは重要と思います。覚えておくことで今の自分の状態に音が関係している可能性を考えることができるからです。

 ちなみに、低周波騒音の対策としては、低周波騒音を低減する機器の開発も行われていますが、すでに生じている低周波騒音に対しては遮音したり吸音したりすることで、音が自分に届かないようにする対策がメインになるようです。音を出すものを囲ったり吸音する素材を窓に貼ったりなどの対策が行われています。

 今回紹介した研究では低周波騒音に含まれる一定の音成分が血流の改善に効果があることが明らかになりました。低周波騒音に関する研究が進んでいって、健康増進に効果のある周波数帯や継続時間が詳細にわかるようになれば、治療や予防のための音の利用が広がっていくかもしれません。

 音を利用した生活がより広がっていけば、低周波騒音でも効果のある帯域の音だけを通して他は遮音するというような対策もできるようになるかもしれません。もちろんそれが現実的に可能なのかどうかはわかりませんが、状況によってとれる対処は異なってくるので選択肢が増えてくれるのはうれしいところです。

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